【当時の記録】日経平均株価 4451円安 過去最大の下げ幅 一体何が?出来事まとめ

情報まとめ

2024年8月5日(月)、日経平均株価が1日で「4451円安」となり、1987年のブラックマンデーの翌日につけた3836円を超えて過去最大の下げ幅を記録しました(下落率はブラックマンデーの14.9%に次いで史上2番目に高い12.4%)。

こちらのページでは、その当時の出来事や、各データについてまとめました。

※当ページで参考データに使用している画像は全て「世界の株価(https://sekai-kabuka.com/)」の画面キャプチャーから取得したものです

当時の背景

そもそも日経平均が歴史的に高い水準にあったという事も、今回の大きな下げ幅を記録した要因となっていて、2024年3月4日に終値が史上初の4万円台(40,109円)となり、2024年7月11日の終値は過去最高値となる42,224円を記録していました。

2023年の終値33,464円から大きく上昇していた日経平均でしたが、4451円安となった2024年8月5日の終値が31,458円となり、2024年のプラス分が全て無くなったどころか2000円以上のマイナスへ。

2024年1月1日からNISAの制度が新しくなり(新NISA)、日本政府が新NISAの利用を積極的にすすめているという事もあって、新NISAから投資を始めた方も多かったと思います。

そんな中、この下げはタイミングが最悪で、せっかく投資を始めたのにいきなり損をしてしまったという経験をされた方も多かった事でしょう。

ちなみに国民に新NISAの利用をすすめていた岸田首相は、ノーポジ(株を保有していない)だったため、この下げの影響を全く受けていないという点は少し皮肉でした笑

原因

今回の株価暴落の大きな原因、トリガーとなった事象は、以下の3つが考えられます。

①日銀の利上げ決定

原因の1つとして、日銀が2024年7月31日まで開いた金融政策決定会合にて、政策金利を0.25%程度引き上げる決定をした事が考えられます。

コロナ禍から日本はマイナス金利ゼロ金利を続けており、資金繰りがしやすくなっている企業の好決算が続くのではないかという思惑から株は買われ続け、実際に決算期をむかえると、予想以上に好決算の企業が多く、さらに株価が上昇するという、実際の景気はそんなに良くないのに、とにかく株価だけが上がっていくという状況になっていました。

そんな中、ゼロ金利によって支えられていた株価なので、0.25%程度だとしても”利上げ”というワードはインパクトが大きかったのではと思います。

金利が上がれば企業の事業拡大等がしにくくなり収益が減る事が考えられるので、「金利が上がれば株価は下がる」という一般的な株価下落の理由ですね。

実際、7月31日に利上げ決定の話があり、8月1日から株価は下がりだしているので、原因の1つとしては考えられますが、たった0.25%で、1日で4451円安になるとは思えません。

②アメリカの景気減速への懸念

日銀の利上げよりも、こちらの方が大きな原因だと考えられます。

8月2日に発表されたアメリカの雇用統計が市場の予想より悪い結果となったことで、アメリカの景気減速への懸念が強まりました。

とにかく、株価というものは全てアメリカ市場が中心です。

たとえどんなに好景気な国でも、好決算の銘柄でも、ダウ平均が大きく下げてしまうと、つられて下がってしまうのです。

そんな全世界の株価に影響を与えるアメリカ市場、ダウ平均株価が大きく下がってしまう可能性があるアメリカの景気減速への懸念というものは、かなりの影響があったのではないかと考えられます。

事実、全世界で大きく株価は急落していました。

日本以外のアジアの国でも、韓国(-8.77%)や台湾(-8.35%)などが過去最大の下げ幅となっていて、トルコでは取引開始直後、市場全体で強制的に取引を停止する「サーキットブレーカー」が発動されました。

③そもそも買われすぎ

すいません。こちらの理由は、根拠がないただの私の考えなので、スルーしても大丈夫です。

そもそも、日銀の利上げなんて遅かれ早かれいずれは絶対にくるし、アメリカの景気減速なんてもうすでに織り込んでいてもおかしくないくらいの時期です。

なのになぜこんなに下がったのか。それは上がりすぎていたからだと思います。

単純に、みんながみんな買いすぎた結果です。

事実、全世界の株価はかなり高めの水準にありました。

そして今回暴落した国は、いずれも最高水準にありました。

買っている人みんな、心のどこかで”高いよなぁ”という思いはあったと思いますが、上昇トレンドというのを武器に(盾なのか?)、チキンレースをしていたのだと思います。

そしてそんな中、大きな下げが続くと、さて、ついに始まったなと、みんなで売りです。

売りが売りを呼ぶ。狼狽売り。

ただこれ、買われすぎていた分が一気に売られただけ、普通の水準に戻ろうとしているだけなので、言ってみれば健全な下げなような気もしています。

あくまで私の考えですが。

各データ

最後に、いくつか当時のデータをまとめておきます。

▼日経平均(225)4本値▼

日付 4本値 前日比 ダウ前日比
7/30(火) 始:38,241.35
高:38,531.16
安:38,076.70
終:38,525.95
+57.32
(+0.1%)
-0.12%
(7/29分)
7/31(水) 始:38,140.77
高:39,188.37
安:37,954.38
終:39,101.82
+575.87
(+1.5%)
+0.50%
(7/30分)
日銀の利上げ決定
8/1(木) 始:38,781.56
高:38,781.56
安:37,737.88
終:38,126.33
-975.49
(-2.5%)
+0.24%
(7/31分)
アメリカ雇用統計 予想下回る
8/2(金) 始:37,444.17
高:37,471.52
安:35,880.15
終:35,909.70
-2,216.63
(-5.8%)
-1.21%
(8/1分)
8/5(月) 始:35,249.36
高:35,301.18
安:31,156.12
終:31,458.42
-4,451.28
(-12.4%)
-1.51%
(8/2分)
8/6(火) 始:32,077.33
高:34,911.80
安:32,077.33
終:34,675.46
+3,217.04
(+10.2%)
-2.60%
(8/5分)

↓8/5取引終了後、下げすぎたかリバる先物。VIX(恐怖指数)は一時60超えの上昇。

↓株価と連動してしまう、機能しないデジタルゴールド(仮想通貨)たち、、

↓日銀の利上げ決定でアメリカとの金利差が縮まった事から、為替は歴史的な円安から円高へ転換。FRB緊急利下げ思惑も。

↓過去最大の下げ幅の翌日(8/6)には、過去最大の上げ幅(3217円高)を記録。

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